道作古墳1号墳 埋設物確認調査現地説明会の開催

8月26日(土)に「道作1号墳 現地説明会」が行われました。午前10時から開催ということですが、9時半を過ぎると相当な人数の参加者が集まって来て、「古墳の発掘」についてはやはり現物との対面ということで興味を持たれてる方が非常に多いなという印象を持ちました。印旛郡市文化財センターからの説明に対しても、専門的な質問も多く考古学や歴史に詳しい方々が随分と来れれてるようでした。

今回の調査では、つくば石(絹雲母片岩)に覆われた石棺が見つかったとのことですが、石が大きくかつ厚いため、被葬されてる人物はかなりの有力者だったことが想定されてるようです。また今まで6世紀後半の築成とされていたのが6世紀中頃という可能性も出てきたとのことです。

西暦570~590年くらいが6世紀後半と解釈していたが、それが6世紀中頃、すなわち西暦540~560年くらいの可能性が出てきたという説明を聞いて、わずか30年、40年の差がこの調査で発見されるのには少し驚いた。埋葬箇所、出土品などで1,500年前のうちの30~40年の差が認識できる考古学というのには感心しました。

この道作1号墳の周辺(半径50m以内)には1号の他、2~6号古墳があるが円墳の4号を除く古墳は全て前方後円墳である。今回の石棺は前方後円墳のうち「前方」ではなく「後円」の墳頂部に設置されていたようです。埴輪を伴う前方後円墳で、横穴式石室でなく箱型石棺で前方後円墳の後円部の墳頂に石棺が見つかった例は印旛郡内ではまだ例がないとのことで、その意味でも非常に貴重な調査だったと思われます。

今回、埋蔵の状況を実地に見ることができ、今後も当古墳群広場の整備を実施するにあたり、励みにもなるし、整備になお一層の慎重な作業が必要と感じたしだいです。

関係者の皆様大変お疲れ様でした。有難うございました。今後の調査も宜しくお願いします。   (下田)

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