道作古墳群見学会と野点を開催しました。(2018年4月8日)

4月8日(日)道作古墳群見学会(野点イベント含む)を開催し、たくさんの皆様に来て頂きました。有難うございました。  (下田)

桜の花は道作1号墳の墳丘の下側のヤマザクラが満開とは言えませんが写真のとおり少しだけ咲いていました。

何とか1号古墳で桜の花を見ることが出来ました。右の写真のように1週間前と余り変わっていませんでした。

 

10日ほど前の3月30日に訪れたときのヤマザクラ。後方の4号古墳近くのヤマザクラは満開のようでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

今回の「見学会」で来場された皆様に一番興味を持っていただいたのは、「地域の歴史」に関してだったような印象でした。いろいろな質問も受けたりしましたが、パネルに掲示した資料を説明するなかで、「この古墳辺りの台地は標高が20~30mくらいあり、ここから2kmもないこの方向にある瀧水寺裏遺跡は27,000年前、その先にある本埜スポーツセンタのある宮内遺跡は21,000年前、この古墳の前の道路は15,000年前の遺跡。そしてこの道作1号墳は1500年位前のDC550年か560年くらいと旧石器時代から、縄文・弥生、古墳時代・・奈良・平安そして江戸時代、そして現代と人が住みついたり、狩りをしていたりしてきている。この道作古墳を軸にこの辺りの長い歴史を感じ取って貰いたい」という趣旨を伝えました。

この辺りがこのような「歴史」を持つということについて全く知らなかったという声が殆どで、再認識をして頂いた方々が多かったようで、ジックリとパネルに目を向けてるようでした。

小林と近辺の古墳・遺跡、旧石器時代から

午前10時から「見学会」が始まりました。まずは全体説明からスタート。

古墳と周囲の緑に雰囲気的にぴったりの「野点」と「和菓子」により、暖かい春の陽射しの中ゆったりと寛いでもらいました。

小林地区の各町内ごとに開催される「お祭り」や、近くの神社境内で行われている伝統的な行事である「獅子舞、神楽」などもパネル紹介したり・・・

周りの谷津など豊かな自然のなかで、極めて多種類が生息している昆虫類(トンボ、蝶、甲虫など)、鳥、両生類もパネル展示し紹介しました。


道作古墳や近くの遺跡からの出土品の数々も展示しました。

前日の土曜日はすごい強風で、設営したテントが飛ばされるのではないかと心配でしたが、今日は打って変わって穏やかで温かい絶好の「見学会+野点」日和でした。ほとんどの桜の花が散ってしまったのは残念でしたが、その代わりに天候に恵まれたおかげで多くの皆様の来場を頂きました。

その模様は近々に、「らーばんねっと」でも放映されると聞いておりますので、こちらも是非ご覧頂ければと思います。

<スタッフ一同>


 

 

 

 

 

翌日、見学会で使用した「テント」や「テーブル」などを片付けにすぐ隣の小林牧場を通ってきました。

すると、道作古墳にはヤマザクラがわずか1本のみ少しだけ花が咲いていたのですが、小林牧場付近には「八重桜」が綺麗に咲いていました。ただ、ソメイヨシノが咲いていた頃は露店が沢山出てて賑やかだったのですが、今は八重桜だけになり、桜見物に来る人も殆どなく、閑散としています。

桜の開花に合わせて「道作古墳群見学会」を開催する難しさを今回はつくづく感じました。

 

<八重桜の並木>         道作古墳からわずか500mくらいの所です。 

小林近辺は27,000年前から人が住んだり移動していたと前述しましたが、それ以前「人類」がどのようなルートで日本に到達してきたか?とか、昨年から騒がれている「チバ二アン」に関しての記事について、今回の見学会でパネル展示紹介しました。ゆっくり見ることが出来なかった方々もおられたかと思いますので、以下に展示した一部を掲載します。

天然記念物に指定されている木下貝層は12万年前の「第四紀更新世後期」の貝の化石が多く含まれている貝層であるが、その直前が話題の「チバ二アン」(77万~12.6万年前)

その頃、アフリカ大陸からは中近東、ヨーロッパ、アジア方面に向け「ホモ・サピエンス(新人)」の長い時間を経ての拡散が始まろうとしていた。そして日本には38,000年前に到達してきたと言われている。

その後、小林近辺の瀧水寺裏遺跡(27,000年前)、宮内遺跡(本埜スポーツセンター)(21,000年前)、馬込遺跡・道作古墳群遺跡(古墳の前の道路)(15,000年前)と伝わっていく。

今回の見学会会場の前には道作1号墳、4号墳、5号墳が見ることが出来たが、民有地ではあるが、周囲に2号、3号、6号古墳がすぐ近くに位置している。これもパネル展示していたが、改めて記載しておく。