小林地区では江戸時代の後半から毎年7月に「夏祭り」が開催されており、伝統行事になっております。 新型コロナウイルスの影響を受け、今年は4年ぶりに復活の運びとなり、まず先陣をきって7月7日(金)に小林地区の「台方」 にある小林八坂神社において山祭り(神事)が執り行われました。
小林地区の夏祭りの歴史
小林地区の稲荷山と呼ばれる高台に「小林八坂神社」があります。この近くには創建が崇神天皇(約2,000年前)の頃とされている小林鳥見神社もあり、古くからある神社、寺院や、鳥見神社前の道路では3,000年前の馬場遺跡も発掘されてるなど旧石器時代、縄文時代からの歴史ある一帯のようである。更にさかのぼれば、ここから2㎞も離れていない「瀧水寺裏遺跡」(27,000年前)「馬込遺跡」(21,000年、15,000年前)もある。ちなみに小林鳥見神社は昔より香取の海を見下ろせる下総台地に点在する近隣にある鳥見神社18社の総社(惣社)と云われています。
このような歴史の地の一角にある「小林八坂神社」は、”天王様”と呼ばれる京都祇園の八坂神社を原点とする祇園牛頭天王(ゴズテンノウ)に対する信仰のようです。
江戸時代末期に、当時の小林村台方周辺で疫病が流行して困ってるところに、上総国松之郷(現東金市)にある牛頭天王様が疫病除けに霊験があるとのうわさを聞き、疫病退散のご祈祷を行ってお願いしたところ、罹患者は快方に向かい村中を救えることになったとのことである。そこで、台方を中心に馬場、砂田、新田の4地区全体で「天王様」として小林の祇園祭を開催するようになったようです。
しかし神輿や山車の渡御(巡幸、練り歩き)は、特に小林一帯は「作」と呼ばれる谷津の坂道が多いため、今では各地区ごとに八坂神社が分祀され馬場は鳥見神社境内、砂田は愛宕神社境内にそれぞれ八坂神社が祀られています。なお、新田のお祭りはその時に廃止されたようです。
令和5年の各地区のお祭り
◇小林地区の各地のお祭りの計画表です。牧の里東町内会は10月に秋祭りとして計画されています。
◇小林の夏祭り(八坂神社祇園祭)は、7月7日(金)の八坂神社で催される神事を皮切りに幕を開けます。
◇八坂の大神様に今年の祭りの成功を祈念しています。
馬場八坂神社祭礼(馬場町内会)
続いて7月8日(土)には馬場町内会のお祭りが行われました。今年は子ども神輿が主役で、12時から夜暗くなるまで元気いっぱい声を上げて町内を練り歩いていました。
祭りの夜の風景です。宵闇の中で明かりが灯りまだまだ祭りは続きます。
八坂神社(愛宕山)砂田町内会夏祭り
7月15日土曜日 砂田町内会の夏祭りが開催されました。例年では町内の神輿・山車の数キロにわたる練り歩きコースに「宿」と指定される休憩所を8か所くらいを巡っていました。今年は猛暑が続く中ということもあり熱中症対策の一環でしょうか、神事やイベントの開催場所である城山公園を起点とした短い距離(公園~秋桜間)で練り歩きや公演が行われました。
◇子供たちも一生懸命に御神輿を引き、担ぎます。
◇圧巻は空手の実演を子供たちが披露してくれました。
八坂神社祇園祭り(台方・牧の里中町内会・八坂神社保存会)
7月16日日曜日、朝から暑くなり、立ってるだけで汗が噴き出すなか午前10時30分から八坂神社の神事が始まりました。11時過ぎからは神社を起点にし、総行程は7キロにも及ぶ距離を山車、神輿の行列が暗くなるまで続いていました。今までの祭りでは最も高い気温になったかもしれませんね。