太極拳の由来と日本へのひろがり
1 太極拳の由来
もちろん中国が発祥の地です。17世紀、明代の終わりから清代の初めにかけて戦乱が続き、
民衆の間に武術が盛んになって、各種の拳術を取り入れた新しい拳法が生まれました。
素手による格闘技ですが、ひとつひとつの動作が切れ目なく続いてゆくもので、しかも相手
に応じて変化しつつ、柔をもって剛を制し、力ずくでなく自然に勝つというのがねらいでした。
この拳法は、主な手法8種と、前・後・左・右・中の5つの変化を含むところから13勢と呼ばれ
ました。
これが民衆の間に普及し長い間の歳月を経て改善され、18世紀の末になり有名な武術家
王宗岳がこれを統合整理し、古来の中国哲学である陰陽五行説による解釈を加え、太極拳と
名づけました。
はじめは河南省の農村に流行し、19世紀の中頃には首都北京に伝わって南北各地に広まり
ました。社会の変化に応じて、一般民衆の太極拳は健康法、治療法などに変わってきて、
老若男女、体質の強弱を問わずできるものになっています。
現在、世界に広がっている簡化太極拳は1956年に中国体育委員会の指示のもとに制定され
その後、太極拳の普及と発展に重要な役割を果たしました。
2 日本への広がり
日本と中国の太極拳を大きく開花させる原動力となったのは、1959年(約60年前)、村松謙三
古井喜実両氏が訪中した時に、周恩来総理から指名された李老師から直接学び、普及活動の
始まりとなった。
1970年~1980年にかけて日本と中国の交流が盛んにになり、テレビのコマーシャルに
太極拳が登場するようになる。また1972年には日中国交正常化(田中角栄)」がなされた。
全国各地に普及団体が誕生し「健康スポーツ」として全国に定着していった。
1982年 「日中太極拳交流協会」が設立される
1982年 「印西太極拳同好会」がスタート(結構早い時期に開始)。 今年で40年を迎える
1987年 「日本武術太極拳連盟」が発足(太極拳47普及団体)
1992年 「全国健康福祉祭(ねんりんピック)太極拳交流会開催(1992年千葉県武術太極拳連盟発足)
1993年 太極拳実技テキスト(日本武術太極拳連盟発行)が発行されました。
1995年 太極拳技能決定制度始まる
現在の太極拳の人数は、正確には分かりませんが100万人 と言われています。
3 これからの展望
国際競技スポーツとして、また日本での国体の公開競技から正式な競技種目になることや将来はオリンピックの競技に採用されることを切に望んでいます。
t、k(記)